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No.88  コンクールで上がる“未来への花火”

 毎年4月に入団してくる新入部員たち。下は小学校2年生から存在する。
 もちろん吹奏楽で使う楽器の経験者は皆無だから、組み立て方や持ち方から教えなければならない。それを担っているのは運営委員長を中心とした甲西吹奏楽団とその後援会で、「音楽の楽しさを伝えたい」、「教えた子どもたちと将来一緒に演奏したい」、「自分の追いかけられなかった夢を託したい」と想いはさまざま。
 4月に入団してきた子どもたちは、6月頃には一応音階ぐらいができるようになり、7月にはコンクール練習に参加し始める。
 そしてコンクールの少し前になると“あっちでドーン”“こっちでドカーン”と合奏中に“花火”が上がり出す。
 実はこの“花火”、新入部員が出す“調子外れの音”なのだ。
 でも、この“花火”に対して「演奏するな」とか「小さく吹きなさい」とかは一切言わない。それよりも「おーい、ちゃんと音が聞こえてるねぇ! いいよ! いいよ!!」と声をかける。
 すると、“ニコッ”と嬉しそうな顔をして、顔が真っ赤になるぐらい楽器を吹く。
 そうなると想像がつくだろうが、コンクールの本番では練習中以上に“花火”がドンドン上がることになり、指揮している人間にとっては冷や汗もの。
 だが、これは子どもたちの前向きな姿勢の表れ。
 隣で演奏している上級生たちも、自分が通ってきた道だから嫌な顔をせず、その“花火”をかばうようにしっかり楽器を吹くことに努める。
 入団1年目は、音を出すことが面白いと感じてくれればいい。2年目は、合奏できる楽しみを知ってくれればいい。3年目は、みんなとひとつになって演奏できる喜びを知ってくれればいい。
 中学生になったら一歩上の音楽をめざせるように、高校生になったらさらにその上を、そして大人になったら「音楽のおかげで豊かな人生を送ってます」と言えるように。
 そうなって欲しいというのが“一番の夢”。

甲西吹奏楽団ジュニアバンド
原 隆啓

団員数:男子8名 女子50名   ※団員数は掲載当時のものです。
モットー:子供たちの居場所づくりと仲間づくり/異世代との交流

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